「なんらかの飲食業店の開業を考えている」という人にとっておすすめしたいもののひとつが弁当屋の開業です。
なぜ弁当屋の開業がおすすめなのか、成功させるためのポイントとは何か、開業するにあたっての注意点とは何か、今回はそれらについてご説明します。
数ある飲食業店のなかでも弁当屋の開業をおすすめしたい最大の理由として挙げられるのは、弁当屋の需要の高さです。
「コロナで需要が高まっているのはあるだろうが、それは一時的なものじゃないか」と考える人もいるでしょうが、実際は弁当屋の需要はコロナなど関係がない10年ほど前から高まり続けています。
弁当屋の需要が高まった理由としてまず挙げられるのは、日本人のライフスタイルの変化です。
単身世帯や夫婦共働き世帯が増えたことで、「単身では自炊すると高くつく」「共働きでは食事を作る時間があまりない」などという状態になり、弁当や惣菜などを家で食べるという外食ならぬ「中食」が、市場拡大を続けているのです。
また、高齢者世帯の増加も弁当屋の需要が高まっている理由のひとつです。
どんどん高齢化社会となっていくのと比例するように、高齢者向けの栄養バランスや食べやすさを考えた弁当の宅配需要も高まっています。
つまり弁当屋は、幅広い世代からの需要が高まっている存在であるということです。
弁当屋の開業・経営を成功させるためのポイントとしては、以下のようなものが挙げられます。
ここまで挙げたポイントのなかで、弁当メニューのバリエーションついては開業してからおいおい考えていけばいい、と思う人も少なくありませんが、実際の営業のなかで新しいメニュー開発をする時間を確保するのは意外と大変で、それができない状態だとメニューが少ない、マンネリ化するという状態になってしまうリスクが高まります。
ついつい後回しにしたくなりますが、開業前にメニューをバリエーション豊富に考えておくことは重要なポイントであるということを理解しておきましょう。
弁当屋を開業するにあたってもっとも注意すべきポイントは、開業コストを高くし過ぎないということです。
弁当屋はテイクアウトもしくは配達が基本ですから、そもそも内装にそれほどこだわる必要はありません。しかしここで独自色をだそうとしてムダなお金をかけてしまい、それが経営を圧迫してしまうというケースもあります。
内装にお金をかけすぎず、設備も中古で安く揃えられるものは中古を利用するなどというような工夫で開業費を抑えるといいでしょう。
あと店舗規模にもよりますが、開店からいきなり人件費が多額にかかるのも経営を圧迫させる原因となりますので、まずはできることなら自分だけ、あるいは自分と家族だけの経営でやってみる、というのがおすすめです。
弁当屋は近年の日本人のライフスタイルの変化や高齢化社会といった背景もあって需要が高まっている存在ですが、高い需要があるといってもなんのビジョンも準備もないままで開業してしまうと失敗するリスクは高くなります。
開業コストを抑えつつ、ここでご紹介した成功のためのポイントを意識して開業準備にとりかかりましょう。