今回は「子どものころからの夢だったアイスクリーム屋を開業したい」という人のために、アイスクリーム屋開業のために必要な資金や資格および開業までのざっとした流れについて説明したうえで、アイスクリーム屋の開業を成功させるために必見のポイントもご紹介します。
アイスクリーム屋の開業に必要な資金は、店舗の規模などによってかなりの幅がありますが、個人開業でも安くとも200~300万円はかかると考えておいたほうがいいでしょう。フランチャイズ加盟となると加盟料や契約金、研修費などもかかってくるのでたいていの場合600万円は超え、さらに1000万円を超える資金が必要となるケースも珍しくありません。
あと、アイスクリーム屋開業に必要な資格として挙げられるのは、食品衛生責任者です。
すでに調理師や衛生士の資格を持っているならそれで大丈夫ですが、そうした資格がない場合は1日講習を受けて食品衛生責任者資格を取りましょう。
また、所轄の保健所の食品衛生課に営業許可申請をすることも必須です。
アイスクリーム屋を開業するまでの大まかな流れは以下のとおりです。
アイスクリーム屋の開業で成功させるためのポイントとしては以下のようなものが挙げられます。
アイスクリーム屋は、客単価が一般的な飲食店よりも低く抑えられてしまうため、1日にそれなりに多い数のアイスクリームを買ってもらう必要があります。
だからこそ、人通りがそれなりにある立地を選ぶということは必須中の必須条件です。
いくら好立地であっても、近くにいくつも似たようなアイスクリーム屋がある、というような競合店の多い場所は避けましょう。
競合店が多い場で生き残っているアイスクリーム屋は、開業後は自分にとってきわめてやっかいな強敵となり、無名から始めた店舗でそれに勝とうというのはなかなか難しいのが現実です。
そのようなアイスクリーム屋が飽和状態となっているエリアで無理に参入するよりも「ここにアイスクリーム屋があったら喜ばれそうだ」と思える場所を選ぶほうがおすすめです。
アイスクリームは夏にはよく売れますが、冬はどうしても売り上げが落ちます。
その冬場の営業をどのようにするか、という点を事前にある程度考えておくことも大切です。
もちろん「夏の売上があれば、冬場は店を閉めていても大丈夫」というならそれでもかまいませんが、冬でもそれなりのニーズが見込める濃厚なクリーム系のアイスを販売する、次の夏に備えてカップアイスなど日持ちするアイスを製造して保管しておく、冬場はあったかいカフェメニューを提供するなど、冬も店を開けながらやれることはあります。
コンビニアイスは近年かなりレベルアップしており、プレミアム感のあるアイスもコンビニで手に入る、という状態になっています。
コンビニと同じようなアイスを売るようなアイスクリーム屋では、売り上げを伸ばすことはできません。
だからこそアイスクリーム屋を開業するのであれば、コンビニでは手に入らないアイスクリームを売る、という点も心がける必要があります。フレーバーを工夫する、コンビニのプレミアム感よりもさらに数段階上のプレミアム感を出すなどして差別化をはかりましょう。
アイスクリーム屋を開業して成功させるためにはまず、立地や競合店の数などに注意しながら開業場所を選ぶことが必要となります。
また、冬という「アイスが売れない時期」にどのように営業するのかを事前にシミュレーションしておくことや、コンビニアイスとの差別化も必須ポイントです。
このように心がけるべき点はたくさんありますが、成功できればきっとやりがいのある仕事になることでしょう。まずはここに挙げた4つの秘訣を意識しながら、開業するかどうかの検討から始めてみてください。