飲食店開業の際にテラス席を設置したい場合、どうすれば良いのかについて解説します。
テラス席はどこでも設置できるわけではなく、きちんと届出を出さなければなりません。
利用客に楽しんでもらうため、理想の飲食店にするために必要なテラス席について、設置方法や注意点をチェックしておきましょう。
飲食店開業の際にテラス席を設置する場合、申請が必要です。屋外客席設置届は保健所に申請するものですが、自治体によって設置のための条件は異なります。
また、申請をしたからどの店舗でもテラス席を設置できるというものでもありません。事前の確認が必要ですが、一般的にどのような条件があるのかを見ていきましょう。
基本的にテラス席は屋内の客席と隣接している必要があります。離れた場所にテラス席は設置できませんので注意しましょう。
屋外客席設置届の他に道路占用に許可を得ている場合は、屋内の客席から離れていてもテラス席を設置できる可能性もあります。
道路の占用許可は場合によっては申請が却下されますので、自治体の定めるルールを確認してください。
基本的に、テラス席は屋内の客席より少ない客席、狭い面積でなければなりません。
万が一気候が急激に変化した際、テラス席の利用客を屋内に収容する必要があるためです。
テラス席が広いとその分衛生面の配慮、周辺環境への配慮も必要になり、店舗を維持する手間もかかってしまいます。
テラス席を設置する際は、ロープや観葉植物、フェンスなどでテラス席を区切る必要があります。
テラス席と道路の区別をわかりやすいようにしなければなりません。
景観を売りにしたテラス席を作りたい場合は、できるだけ景観を邪魔しない区切り方を工夫しましょう。
飲食店開業の際にテラス席を設置すると人目につきやすく、集客率のアップにつながります。
店先で楽しそうに飲食をしている利用客がいれば店の雰囲気も伝わりやすいです。
また、景観が良ければ料理や店内の雰囲気以外のセールスポイントも作れます。
飲食店開業でテラス席を設置する際の注意点を3つ解説します。
事前に注意点を把握し、清潔で親しみやすいテラス席を維持できるようにしましょう。
テラス席は天候の変化に左右されやすいです。
雨が降ったら折りたたみ式の屋根やパラソルを出せるようにする、すぐに屋内の客席に案内するなどのマニュアルを徹底してください。
テラス席の利用客が減る寒い時期も、清潔な見た目を維持しましょう。
テラス席の騒音は想像以上に周囲に響きます。住宅街に店舗がある場合は騒音トラブルに配慮しましょう。
夜間はテラス席を開放しないなどの配慮も必要です。
テラス席は外からの視線が気になって食事に集中できないこともあります。
また、交通量が多いと車の排気ガスが気になることも。背の高い観葉植物で区切るなどして、外からの視線や排気ガスの被害を最小限に留めましょう。
テラス席は開放感があり、集客率のアップにもつながります。
テラス席を設置したい場合は十分に利用客へ配慮をした上で、設置できるか考えてみてください。
届出をきちんと提出し、その後の清掃やテラス席用の接客マニュアルも用意し、テラス席のある飲食店開業を目指しましょう。