飲食店を開業したい!どんなジャンルが始めやすい?!
飲食店の開業には流れがあります。コンセプトを決めるところから始まり、物件探し、資金調達、内装工事やスタッフの教育、宣伝などをおこなって初めて開業することが可能となります。これらの準備には約1年ほどかかると考えてください。さらに、その間に飲食店開業にあたり必要となる資格や許可などをとる必要があります。
このように多くの準備期間を要するにもかかわらず、安定した収益をあげることが難しいといった点もあります。飲食店を開業するメリット、デメリットをみていきましょう。
他のサービスに比べると不要と感じることが少ないと考えられます。食べることは人が生きていく上で必要なことであり、より多くの人に利用されやすいといえるのです。
飲食店開業にあたり、必要な資格はあるものの、決して難しいものではなく誰でも講習を受けることによって所持することが可能なものです。そのため、より専門的な知識や技術がない場合でも参入しやすい環境といえます。
近年はSNSなどのツールにより、人気店となる場合があります。つまり、それらを意識することで、より多くの人に認知されるだけでなく、宣伝費などの経費を削ることが可能となります。
飲食店は天候や気候に左右されやすい特徴があります。真冬にかき氷を食べたくなるのか、猛暑日に鍋を囲みたいと思うのか、といった想像をするとわかりやすいかもしれません。また足元が悪い雨の日などは、客足が遠のくといったことも考えられます。
参入のハードルが低いというだけあって、競争率が高いという点がデメリットになってしまいます。ただ飲食できるものを提供しているだけでは多くの中にうもれてしまいます。
飲食店開業には、準備の段階でおよそ1000万円弱の費用がかかると考えられます。内装工事費や備品、広告費などです。
メリットとデメリットを確認したうえで、飲食店開業するにあたってのポイントを押さえておきましょう。
飲食店開業にあたり物件を選ぶこととなりますが、居抜き物件といわれる、もともと存在した店舗の家具や設備などがそのまま残った状態で不動産物件を他の者に売却したり、貸したりしている物件があります。
それらを利用することで、最小限のリフォームをするだけで済むだめ、初期費用を抑えることが可能となります。店舗内のレイアウトがだいたい決まってしまっているため、まったく異なる業種の店舗として使用する場合には、設備の撤去などの工事が必要となります。
また、SNSやインターネットサイトを活用することで広告宣伝費を削減することができます。今や誰もが持っているスマートフォンやPCでは、ただの宣伝にとどまらず、そこから急激に人気を得ることもできるツールといえます。それらを最大限に利用することをおすすめします。
飲食店開業において、競合との差別化を図ることは重要なポイントとなります。そのためには、コンセプトをしっかり決め、ターゲットやメニューをあらかじめ細かく決めておく必要があります。そのためには、マーケティングもしっかりおこなわなくてはいけません。
このように飲食店開業では、サービスを提供するだけではなく経営者としての知識も必要となる場面があります。そのため準備にはしっかりと時間をかけましょう。
それでは、飲食店の開業を考えた場合に人気となっているジャンルはどうなっているのでしょうか。さまざまな観点からみていきます。
レストランなどに比べるとメニュー数が少なく、席数もそこまで多くないため、厨房設備が少なくて済みます。スタッフも1人~数人で回すことができると考えられ、人件費も抑えることができるという面で、初期費用がかからずに始めることができるといった点で人気となっています。
カフェや喫茶は、あらゆる業種との組み合わせが可能で、ドッグカフェやマンガ喫茶といった経営も多くみられます。趣味に特化したお店やお客のニーズに合わせたお店作りがしやすい点がメリットです。
ラーメン店は、日本人に馴染みが深く全国あらゆる場所にあるといった点で開業しやすいジャンルといえます。また原価率が高く、1日100杯程度を売ることで利益がでます。
一方で、初期費用が高くなりやすいといった面もあります。SNSやテレビで取り上げられるほど人気のジャンルであり、新店舗には必ず多くの人が集まってきます。醤油や味噌、豚骨といった味だけでなく、家系などといった専門的な種類も人気があり、今後ラーメン人気が衰えることはないと考えられます。
利益率の高さでいうと居酒屋が人気です。またフランチャイズに加盟することでリスクを抑えることができるだけでなく、より多くのメリットがあります。
初期にかかる費用が他に比べて高いこと、ある程度の広さと人件費が必要となります。何かの集まりといえば居酒屋がでてくるほど定番なのでニーズの高さがメリットといえます。
バーでは、接客が重要となります。リピーターが大半を占めるといっても過言ではないバーなどでは、コミュニケーションをとるのが苦手という場合にはあまりおすすめできません。
しかしお酒類が中心のため、原価率を15~25%に抑えることができます。フードメニューは軽食が中心で調理工程が少なくいため、人件費も抑えることが可能です。カウンターのみの店舗や立ち飲みなどの場合には小さな物件で済みます。
またダイニングとの組み合わせも可能で、ダイニングバーとなる場合には、ある程度の調理が必要となるため、調理器具やキッチンなどのスペースを要します。
ファストフードというとハンバーガーなどが思い浮かびますが、ここではたこ焼きやおにぎり屋なども含みます。とにかく時短調理で提供するスピードも速いことから回転率の高さから多くの売り上げに期待ができます。メニューが絞られるため、小さな店舗でもスピードと品質で勝負が可能なジャンルといえます。
なお、どのジャンルにも必要な資格として食品衛生責任者と防火管理者があります。どちらも自治体などの講習を受けることで取得することが可能な資格となっているため、飲食店開業を考えている場合にはあらかじめ日程などを確認しておく必要があります。
カウンターのみで椅子がなく、立ったまま飲食する形態の飲食店で、お酒を飲むことを前提としています。近年おしゃれで雰囲気のいい立ち飲み屋なども増えてきており、男性女性問わず軽く飲みたいという人たちが一人でも利用できるお店として人気の形態となっています。
立ち飲み屋は特に初期費用を抑えることができるという点で開業人気が高まっています。立ってお酒を飲むことが目的であるため、椅子を用意する必要がありません。
そのため、各席のテーブルを設置も不要となります。結果、店舗は狭くてもいいということになり、家賃の出費が少なくて済むのです。利用者の滞在時間は他の居酒屋などに比べると非常に短く、1~1時間半程度が一般的で回転率が良いという特徴があります。
飲食店の中で、利益率が高いことから開業しやすいとされ、飲食店未経験者からも注目され新規開業数の多いジャンルといえます。店舗の数は全国に18,000店舗以上あり、市場は約2,000億円ほど、年々増加している状況です。
焼き鳥屋が参入しやすいジャンルとして、他の飲食店と比べて仕入れのコストを抑えることができる点が挙げられます。一般的な材料は鶏肉であり、時期や季節による価格の変動の影響を受けることなく、他の肉よりも安価で仕入れることができます。
また串に刺して味付けをし、焼くといったシンプルな調理方法で、資格、深い知識や多くの経験をあまり必要としないといった部分も人気の秘密かもしれません。
コロナウィルス感染症による外出自粛、そして軽減税率の適用(増税にともない、一部の商品を対象として今まで通りの8%の税率とする制度)されるようになり、自宅で料理を楽しむテイクアウトの重要が高まっていることがテイクアウト専門店が増えた背景となっています。
利用者が増えたことから、今までテイクアウトをおこなっていなかった飲食店でも参入がみられるようになり、以前よりもさまざまなジャンルの料理がテイクアウトできるようになっています。今後もテイクアウト専門店は注目される業態と考えられます。しっかりとした店舗をかまえて開業するよりも初期費用を抑えることができるため人気が高いようです。
共働きの家庭や高齢者だけの家庭などに人気のお弁当や総菜などを提供するサービスです。特に時代の背景なども影響して、利用者は年々増加傾向にあります。
調理スペースと販売スペースさえあればよく、場合によってはスタッフを雇うことなく1人で営業することも可能です。店内飲食はなく、飲食スペースの確保が不要なため、客数に限界がありません。
このように弁当やは他の飲食店と違い、設備にかかる費用を抑えることができるのです。営業形態には店舗型や宅配型、キッチンカー型と分けることができます。それぞれにメリットやデメリットがあるため弁当屋を開業しようと考えている場合にはそれらを把握しておくことが重要となります。
カラオケが設置されているバーのことでお酒や軽食などと一緒にカラオケを楽しむことができます。通常のカラオケと違い、通常の店舗である場合が一般的です。
バーの一角にカラオケゾーンが設置されていると考えるとわかりやすいかもしれません。バーに滞在する人たちの前で歌い、同じ空間にいる人たちで曲を楽しむことができます。近年のカラオケバーは音楽好きな若者が集まるようなカジュアルな場所で、ひと昔前のようなスナックとは違います。おしゃれなドリンクやフードメニューが豊富です。
それでは最後に、飲食店を開業する際の手順を確認しておきましょう。
飲食店を開業する上でもっとも大切だと言われるのが『コンセプト決め』と『物件探し』です。
コンセプトは店舗の内装や雰囲気、メニューにも影響を与えることになります。また物件においては、飲食店は立地で決まるというほど今後の経営を左右するほど重要と考えられています。良い物件は空きがでてもすぐに埋まってしまうことから、コンセプト決めと物件探しは同時進行でおこなうのが良いでしょう。
コンセプトが決まったら、事業計画書を作成します。これは、創業の動機や店舗情報、実際の事業内容と資金計画、それに関連して発生する収支についてまとめたものになります。
飲食店開業をする際は、ほとんどの方がなにかしらの融資をうけると思います。自己資金は、全体に係る費用の3割程度があると安心とされています。金融機関からの融資には審査があり、融資を受けて飲食店の開業を予定している際には、上記の事業計画が重要な意味をもつこととなります。自己資金も含め、さまざまな費用をどのように使っていくのを考えて動く必要があるでしょう。
実際に物件が決定し取得すると、内装デザインや工事に入ります。飲食店の内装工事に含まれるのは、入口、電気、ガス、水道、空調、給排気、厨房設備の設置などです。店舗の内装工事では、多くの業者が関わることになるので、それぞれの手配を綿密に行う必要があります。内装の施工実績が豊富であり、飲食店などの専門性が高く、また保証サービスがある業者を選ぶようにしましょう。
飲食店を開業するためには、さまざまな行政の許可が必要となります。それらをチェックして各都道府県の保健所への必要書類を提出しましょう。
営業開始までの提出期限が義務付けられているものがあるの注意が必要です。地域によって差があるため、HPなどであらかじめ調べておき、期限に遅れないよう気をつけましょう。
法人の場合は以下のようになります。
店舗が完成したら、実際に一緒に働く従業員を募集し、オープンまでに店舗に合った接客や細かな仕事を覚えてもらい、教育していく必要があります。
また、スタッフ教育をする際は、以下のことを意識するようにしましょう。
飲食店を開業して軌道に乗せるには、集客や宣伝などのマーケティングが欠かせません。近年はさまざまな方法での集客や宣伝方法があり、無料で始められるものも多くあります。あれもこれもと手を出してしまうと広告宣伝費が膨れ上がる可能性もあるため、店舗に合った方法を探して利用するようにしましょう。
飲食店開業で人気のジャンル10選を紹介しました。初期費用がかからずに原価率、利益率が高いものが人気となっています。
近年の世界情勢によって、テイクアウトやデリバリーなども人気となっています。それらを取り入れることで、さらに売り上げを伸ばすことが可能かもしれません。