料理人の憧れ、高級ホテルのシェフ。シェフになるにはどのような方法があるのかを解説します。
一般的に高級ホテルとは、設備、サービス、ホスピタリティ、施設の質が非常に高い水準にあるホテルのことを指します。日本で例えるならば、リッツ・カールトン、アマン、ペニンシュラ、パークハイアット東京などが高級ホテルとして認識されているといえます。
上記のような項目を満たすものを高級ホテルと位置付ける場合が多くみられます。
上記の解説にあるように、高級ホテルのレストランは、一流の料理・サービス・空間を提供する、ホテル内のレストランのことです。シェフは、フランス語が語源となっており、コックたちをまとめる調理場の責任者のことです。
料理長が有名であったり、ミシュラン星を獲得していたりと、料理のクオリティが超一流です。特別感のある内装、絶景を見ながらの食事など、空間演出もこだわり抜かれています。ソムリエ、専属のサービススタッフがいて、完璧なタイミングで料理やワインを出してくれるといったサービスがプロフェッショナルであることも高級ホテルのレストランならではです。
そのためランチでも数千円~、ディナーは一人2~5万円超えることもあるように価格帯は高めに設定されており、ドレスコードがあることも多いです。つまり、高級ホテルのレストランは「最高の料理」+「最高の空間」+「最高のサービス」を味わうことができるホテルの顔ともいえるのです。
【東京】パークハイアット東京「ニューヨークグリル」
【東京】ザ・リッツ・カールトン東京「アジュール フォーティーファイブ」
【京都】アマン京都「ザ・リビングパビリオン」
そのため高級ホテルでシェフと目指す場合にはさまざまな経験が必要となります。
料理専門学校や調理師学校に通う、独学や現場で師匠や先輩から直接指導を受け、下積みからコツコツと経験を積み、一人前になることも可能です。
まずはレストランやホテルでの仕込みや皿洗いなどの下積みを経験することになります。特に高級ホテルでは即戦力が求められる場合も多く、早めにレストランやホテルで働き始めることは有利となります。
アシスタントから部門シェフへ、その後、副料理長を経て総料理長とステップアップしていきます。この間、スタッフをまとめるマネジメント力も重要となってきます。
特に英語やフランス語といった外国語ができると非常に有利であり、また料理コンクールなどのコンテストで実績を残すことができると名前が売れることにつながります。ワインやチーズ、旬の食材、衛生管理などの料理に関係する知識も必要となるため多くの勉強が必要となります。
まず料理人になるための学歴や資格は不要であることを知っておきましょう。そのうえで、調理師専門学校卒業者や調理師免許取得者が優遇される求人などもあるため、最短ルートで高級ホテルのシェフを目指すならば調理の専門学校に通い、調理師免許を取得しておくことをおすすめします。
調理師専門学校に入学、卒業後は有名ホテルや三ツ星レストランに就職します。専門学校の中には一流のホテルからの求人がある場合もあるため、高級ホテルのシェフへの近道となるでしょう。初めは皿洗いや掃除、仕込みなどの作業が中心となりますが、徐々に前菜を担当できるようになり、魚料理、肉料理と担当の段階があがっていくのが一般的です。ここで多くの経験を積むと、高級ホテルで即戦力として働くことができるかもしれません。
高校卒業後は専門学校に通わず、すぐにホテルやレストランに就職します。日本で経験を積んだ後、フランスやイタリア、アメリカなどに留学または働きに行き本場のミシュランレストランで修行を始めます。しかしながら、かならずしも採用されるとは限らないため、日本での経験、語学力が重要なポイントとなるでしょう。
帰国し、高級ホテルにシェフとして就職することが可能です。海外経験が武器となるため、語学力を生かして外資系の高級ホテルでのシェフとなることも夢ではありません。
早い段階から料理コンクールに出場します。そこで入賞すると一気に注目されることとなり、ホテルから直接スカウトされるパターンもあります。
技術力と知名度で、就職後のポジションも早く上がりやすいといえます。シンデレラストーリーのようではありますが、チャレンジする精神と強いメンタルによって叶わない夢ではないのです。
高級ホテルのシェフは料理人の憧れともいえます。決して簡単な道のりではありませんが、地道な仕事を経て多くの経験と知識、教わる素直な姿勢、そして人脈が重要となるため、自分に合った道のりを選択することで頑張ることができるでしょう。