飲食店側の使い残し、期限切れ、利用者の食べ残しなどは食品ロスの大きな要因の一つです。
食品ロスはSDGsの観点から見ても、また飲食店の出費の観点から見ても解決しなければならない問題です。
飲食店の食品ロスの原因や、食品ロスを減らすためにできる対策について紹介します。
飲食店を営業するにあたって食品ロス問題は非常に重要です。
世界中で食べられずに捨てられる食材は、全食材の3分の1を占めるとも言われています。
食品ロスは単純にもったいないだけでなく、食材を仕入れても処分してしまうのでは余計な購入費用ばかりかかる、売り上げの損失につながる、さらに廃棄のために費用がかかることもあります。
飲食店の食品ロスが増える原因について考えられるポイントを3つ紹介します。これらの原因を把握し、それぞれの対策を考えましょう。
完全予約制の飲食店でない限り、1日の利用者の数は正確には予測できません。
そのため料理を仕込みすぎ、結局予想よりも利用者が少なく、処分する羽目になってしまいます。
平日や季節、時間帯によってデータを集め、よりロスの少ない仕込みをおこなう必要があります。
使いきれないほど食材を仕入れてしまうと当然食品ロスにつながります。食材の多くは長期間保存できず、食材によっては朝仕入れたものはその日の内に処分しなければならないものも。
野菜などのある程度保存できる食材も、保存方法が悪いと損傷が早くなってしまいます。
仕入れの量をきちんと見極めることはもちろん、各食材に合う正しい保存方法を徹底することも大切です。
利用者の食べ残しは飲食店の食品ロスの大きな原因です。
SNS映えする大盛りメニューを提供する飲食店もありますが、食べ残されるとそれらはすべて処分せざるをえません。
そもそもの量が多すぎる、セット内容に無駄があるなど、メニュー内容を見直すことで改善が可能です。
飲食店での食品ロスを減らす方法はさまざまあります。上記で紹介した原因別に対策を練りましょう。
仕入れすぎ、間違った保存方法は食品ロスにつながります。
曜日や時間帯、予約客から計算して無駄のない仕入れを徹底する、各食材に合う適切な保存方法を徹底する、マニュアルを作成して従業員に徹底させることも大切です。
仕込みすぎた料理を無駄にしないために弁当やテイクアウトメニューを充実させるという方法もあります。
店内での飲食をしない場合は割引をするなどのサービスをおこなっている飲食店もあります。
利用者に食べ残しを減らすよう呼びかける掲示をする、食べきれる量だけ注文してもらうようにするなどの対策があります。
セット内容を自分で選べるようにする、食べ残した分は容器に入れて持ち帰れるようにする方法もおすすめです。
飲食店の食品ロスは非常に深刻な問題です。
ゼロにはできませんが、今どれくらい無駄があるのかをきちんと確認して、対策を考えることは可能です。
環境問題の観点から、また飲食店を経営するための費用の観点からも、食品ロスを減らす取り組みをおこないましょう。