飲食店業界に付きまとう問題のひとつ、人材不足。
誰もが日常で利用したことのある身近な存在であるにも関わらず、学生を対象にした就職先の人気ランキングで飲食店は30年以上、上位にランクインしていません。確かに、飲食店には過重労働、ブラック、定着率が低いといったマイナスイメージがありますね。
さらに、2020年4月に施行される「受動喫煙防止条例」では、未成年のアルバイトを雇用しているお店で原則全面禁煙となりました。このように、あまり明るい話題がない飲食業界ですが、人材不足の解決策として近年、「外国人労働者」が注目を集めています。
2020年の東京オリンピックや近年のインバウンド対策の一環として大手コンビニエンスストアやファミリーレストランでも急激に外国人労働者が増えています。最近、 外国の方がコンビニのレジを担当しているところをよく見かけますよね。
2019年4月に施行された出入国管理法(入管法)では、外国人の就労条件が拡大し、飲食店でもホールや皿洗いのスタッフとして雇用できるようになりました。 出入国管理法の改正により、今後は、外国人の雇用を検討するお店が増えてくることが予測されます。
でも、いままで日本人しか雇用してこなかったオーナーさんからすれば「外国人雇用は手続きが難しいんじゃないの?」 といったハードルを感じるかもしれません。でもそれが意外と簡単です。
外国人の雇用に必要な書類は下記の3つです。
それから、就労ビザを必ずチェックします。ビザの種類が「永住者」「日本人or日本永住者の配偶者」「定住者」であれば日本人と同じように働くことができます。就労ビザに問題がなければ、労働者の氏名・在留資格・在留期間等をハローワークへ提出しましょう。
「留学」ビザを持つ学生なども、入国管理局で「資格外活動許可」を得れば働くことができます。ただし、週に28時間以上は働けませんし、卒業後は就労できません。
でも、出入国管理法の法改正後は、卒業後に「特定技能1号」を取得すれば継続して働けるようになりました。スキルが身に付いた従業員を引き続き雇用できるのはお店にとってありがたいことですね。
最後に、外国人労働者を雇用するとどんなメリットがあるのかをご紹介したいと思います。いま人材不足でお悩みのオーナーさんは、検討材料としてぜひ参考になさってください。
外国人労働者を雇う経営者の方々にメリットを聞いてみると一番に返ってくる回答がこれです。
海外から日本に仕事を求めて来ている方が多いため、労働意欲の高い方が多いです。
与えられた仕事をこなしていけばいいという考え方の人は少なく給料分以上の働きをしてくれます。
これは、日本人スタッフに対してもいい刺激になるので、会社全体の士気も高まりますね。
近年では外国人観光客や日本に永住する海外の方たちが増えました。
言葉や文化の違いがありトラブルも多く聞かれますがホールに話せる従業員がいれば外国人のお客様への対応もスムーズになりますね。
言葉や文化の違いはデメリットにもなりますがメリットの方が多いです。
日本人だけでは考えつかない新しい発想や新しいメニューが生まれます。
また、メニュー表記も日本語だけでなく外国人労働者の母国の言語や英語での作成も出来る様になります。
最初は日本人スタッフと外国人スタッフとの間でうまくコミュニケーションが取れない事もあるでしょう。 最初は互いに壁を感じるかもしれませんがお互いに言語の違いや新しい考え方に刺激を受けるはずです。 お互いの不満がたまらない様に外国人スタッフの母国の事を知り、経営者は上手く双方の橋渡しをしてあげましょう。 互いに学びあえるはずです。
以上が外国人労働者を雇用するメリットです。 従業員の人手不足に悩んでいる経営者の方は一度、外国人労働者の起用を考えてみてはいかがでしょうか?