コインランドリーにカフェが併設されたランドリーカフェが増えてきています。今までコインランドリーで洗濯している間、手持ち無沙汰だった人もカフェがあればゆっくりと時間を過ごすことができるのが人気の理由の一つです。
そこで今回はコインランドリー併設カフェの開業にかかる費用や、開業に向けて必要な準備について解説します。
コインランドリー併設カフェにはどのような費用がかかるのでしょうか。
コインランドリー併設カフェを開業する際は、コインランドリーのスペースとカフェスペースが確保できるサイズの店舗が必要となります。コインランドリーのみの場合で物件を借りる場合、物件取得費用の目安は200万円前後と言われています。同じような立地でコインランドリー併設カフェを作る場合も200〜300万円の物件取得費用を見込んでおきましょう。
また外装・内装工事も必要なります。カフェ併設のコインランドリーの場合は厨房スペースを作らなければなりません。カフェの場合は内装工事にかかる費用は200万円~400万円と言われおり、コインランドリーの場合は内装工事に800万円前後かかると言われています。居抜き物件を使うことで内装にかかる費用は抑えることができますが、なかなかコインランドリー併設のカフェとして営業していた店舗はありません。内装工事費用を抑えるためには、コインランドリーかカフェのどちらかの形態で使われていた居抜き物件を探すのがおすすめです。どちらにしてもある程度内装工事にお金がかかることは覚悟しておきましょう。
コインランドリーを開業する場合、業務用の洗濯機や乾燥機が必要になります。小型・大型・乾燥機を各3台ずつ設置した場合の機器にかかる費用は400~700万円です。
カフェ部分では調理器具や食器を用意しなければなりません。どれくらいの規模のカフェスペースを作るかにもよりますが、オーブンやエスプレッソマシン、食器洗浄器などはそれぞれ数十万はかかります。お客さんが気軽に持ち帰れるように使い捨てのコップやカップを使うケースも多いですが、オリジナルのカップやスリーブなどにこだわるとその分費用もかさみます。またコインランドリー併設カフェはインテリアにもこだわったところが多いです。内装と合わせてインテリアもこだわればその分費用が高くなることを頭に置いておきましょう。
コインランドリー併設カフェを開業するには、カフェをオープンするために食品衛生管理の資格を取得する必要があります。栄養士や調理師の免許を持っている場合は資格の取得は免除されますが、お店に一人は必ず資格保持者が必要です。また保健所に営業許可申請を出さなければなりません。これは物件があるエリアを管轄している保健所で行います。自治体によって内容が異なりますので、物件があるエリアの保健所のホームページを参考にして、必ず申請するようにしてください。深夜営業も行いアルコールを提供するのであれば、深夜酒類提供飲食店営業の申請も必要です。
コインランドリーを利用してもらっている間にカフェでくつろいでもらうことができるコインランドリー併設カフェですが、二つの要素を持っているためにそれなりに開業資金もランニングコストもかかります。「ただコインランドリーでコーヒーなどのドリンクをだせばい」という考え方では、なかなか継続した経営ができません。
カフェとしてもコインランドリーとしても成り立って初めて、コインランドリー併設カフェとしての利益が生まれます。コインランドリー併設カフェを開業するときは、カフェとしての経営戦略とコインランドリーとしての経営戦略をしっかり立てましょう。コインランドリーに用事がなくてもカフェに立ち寄ってもらえるような雰囲気づくりやお店のセールスポイントを作ることも重要です。
コインランドリーにカフェ空間があるというのはコインランドリーを利用する人にとって大きな魅力です。またカフェスペースが魅力的ならカフェのみの利用客も見込め、そこが地域のコミュニティースペースにもなります。コインランドリーとカフェが一緒に使えたら便利だなという考え方だけではなく、それぞれのスペースが独立して収益を得られるような経営プランを考えることがコインランドリー併設カフェを成功させるポイントです。近隣の人が思わず立ち寄りたくなる魅力的なスペースを作ってコインランドリー併設カフェの開業を成功させましょう。