飲食店を開業する際の座席数の決め方について解説します。
座席数は売り上げや厨房面積との比率からシミュレーションして決定することが大切です。
無理なく営業を続けられる、それでいて一定以上の売り上げを維持できる座席数を考えましょう。
飲食店の座席数を決める際は厨房とホールの比率、売り上げ、スタッフとの比率から考えましょう。
それぞれについて簡単に解説します。
和食から洋食までさまざまな料理を提供するレストランの場合、調理のために厨房スペースはしっかり確保しなければなりません。
反対にピザやラーメンなど提供する料理がある程度限られている飲食店の場合は厨房スペースは狭くても構いません。
その飲食店の客単価と座席稼働率を考え、1日にどれくらいの売り上げが見込めるのかから座席を決定します。
座席数が多くても稼働率が低ければ売り上げを十分に伸ばせませんので注意しましょう。
飲食店の面積の問題で座席数を増やせなくても、カウンターを設置したり相席を取り入れることで座席の稼働率を上げられます。
その飲食店でスタッフを何人雇用するかを考えましょう。
スタッフが多すぎると人件費で赤字になってしまい、少なすぎると料理の提供が遅くなり回転率を下げてしまいます。
客単価を予想し、さらに1日の売り上げ目標を決定することで座席数をある程度決められます。
座席はいつもいっぱいになるわけではなく、4人席に2人が座ることもあります。
稼働率をどのように上げるかが売り上げをアップさせる重要なポイントです。
座席数だけでなくこの稼働率も考慮した上で座席数を決定しましょう。
飲食店の座席は、その飲食店の厨房の面積との比率からでもある程度計算できます。
さまざまな調理が必要なレストランの場合は厨房4割、ホール6割程度が必要です。
必要な調理の少ない居酒屋やイタリアンであれば厨房3割、ホール7割程度でも十分です。
さらにラーメン屋やカフェなど提供する料理がある程度決まっている場合は厨房2割、ホール8割くらいの比率でも成り立ちます。
ホールの面積の内、高級感や特別感を演出したい場合は1坪あたり1.5席くらいの座席数に絞りましょう。
ある程度混雑した印象があってもいい大衆向けの飲食店であれば1坪あたり2席から2.7席くらいを用意できます。
飲食店で雇用するホールスタッフの数は、座席に座る人数割る4からさらに4を割った人数が適切です。
30人入れる飲食店であればホールスタッフは2人程度。
さらに厨房が1人から2人、場合によっては洗い場にも1人のスタッフを配置します。
飲食店開業の際に忘れてはいけない座席数の決定方法について解説しました。
座席数は提供する料理の内容や客席の稼働率、さらにスタッフの人数との比率によってある程度見極められます。
さらに高級店なら1坪あたりの座席数を減らす、大衆向け飲食店なら1坪あたりの座席数を増やすといった工夫もできますのえ、飲食店の内容や雰囲気によって適切な座席数を考えてください。