お好み焼き屋を開業するために、最低限必要な準備とはどんなものか、長く愛されるお好み焼き屋になるためにはどんな点に気をつければいいのか、開業までの流れはどのようなものなのか、今回はそれらについてご説明します。
お好み焼き屋を開業するためには、最低でも以下の準備が必要となります。
この中で特に気になるのは開業資金の目安ですが、個人で店舗をかまえて開業する場合、店舗の規模にもよりますが500~1000万円の範囲内となる可能性が高いです。
フランチャイズ加盟の場合は加盟金や契約金、研修費などがかかってくる分、個人開業よりも多額の開業資金が必要となる可能性が高いです。
あと、上記の「最低限必要な準備」には含んでいませんが、できれば仕入れ業者も探しておくことをおすすめします。ごく小さな店舗で開業する場合は「仕入れは近所のスーパーで」と考えるケースも少なくありませんが、やはり仕入れ業者を決めておいたほうが、原材料の安定供給が見込めるという安心感があります。
お好み焼き屋は、開業させることができればそれでいい、というわけではありません。
長く愛される店となって、ずっと良好な経営を続けていけるようになることこそが大切です。
そのために特に意識したいのは、以下の3点です。
お好み焼き屋は今も競合店が数多くありますから、何の特徴もない平凡なお好み焼きだけを取り扱っていては、「あえてこの店に行きたい」という感情をお客に持ってもらうことはできません。
この店でしか食べられないオリジナルのお好み焼き、他店とは違う秘伝のソース、ちょっと珍しい薬味など、何か「この店ならでは」と自信を持てるものを考案しましょう。
そして、そうしたオリジナル性が高いものをのぼりやポスターなどでアピールすれば、興味を持ってもらいやすくなります。
お好み焼き屋は幅広い客層があるのが普通だから、どんな客層をメインターゲットにするかなど考える必要はない、という人もいますが実際はそうではありません。
たとえば「関西風、広島風、関東風、どのお好み焼きを好むお客さんをターゲットにするのかを決める」「学生さんに来てもらうためにボリューム重視にする」「サラリーマンにお酒を飲みながら楽しんでもらうためにお好み焼きのサイズは控えめにして、つまみを充実させる」など、店によって考え方はさまざまです。
店舗の立地も考慮したうえで、メインとする客層のイメージを明確にし、そのメインターゲットに合わせた店づくりを心がけましょう。
お好み焼き屋の存在を広く認知してもらわなければ、お客を増やすことはできません。回転時にチラシや地元のフリーペーパーなどで告知をするのはもちろんのこと、ホームページや各種SNSもフル活用して、低コストで認知度を高める工夫をしていきましょう。
お好み焼き屋を開業するまでのざっとした流れは以下のとおりです。
資金調達や立地探し・物件選び
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内装工事業者選び
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必要な資格取得や、役所や消防署、保健所などへの事前確認や申請
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仕入れ先の決定
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設備や備品の用意
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保健所や消防署の立ち入り検査
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試作・試食
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開業
資金調達や立地探し、物件選びなどは開業予定日の数ヶ月間から動いておく必要があります。
お好み焼き屋は、飲食店の中でも手軽に開業しやすいというイメージがありますが、実際はメニューでの差別化がある程度必要であったり、メインターゲットのイメージを明確化しないと店のスタイルが定まりにくいなど、意外と奥が深い部分もあります。
ここで挙げた3つの秘訣を念頭に入れて、長く愛されるお好み焼き屋を目指していきましょう。