飲食店の開業資金を調達する方法は、
などです。
どれだけおいしい料理やお酒を提供できたとしても、開業資金がないと飲食店経営をはじめることはできません。そこで今回は、飲食店の開業資金を安全に調達する5つの方法をご紹介します。
飲食店の開業を考えている場合、できれば1,000万円用意できると安心です。
一般的に、飲食店などの業務用テナントを借りるためには、10ヶ月から1年程度の保証金(敷金)を支払う必要があります。ある程度小さなテナントでも、都内の駅前など立地のよい場所なら、賃料が月30万円を越えることも少なくありません。
賃料30万円で1年分の保証料を求められた場合、テナントを確保するだけでも初月の家賃と合わせて390万円必要なのです。
飲食店の開業時は、内装工事にお金がかかります。ラーメン店などで居抜きの物件を利用できる場合は最低限の内装工事でも開業可能ですが、元オフィスだったテナントなどであれば、内装工事だけで数百万円かかる場合もあるでしょう。
また、飲食店なら調理機器の準備も必要です。業務用の什器はひとつ数十万円するものもあるので、開業資金にはかなりの余裕が求められます。
多くの飲食店は、開業してから数ヶ月間赤字です。運がよければ口コミで話題になったり、テレビで紹介されたりして集客できる場合もありますが、経営状態が安定するまで3ヶ月から半年はかかると考えておきましょう。
最低限店舗の経費を稼げるようになるまで、自分の生活費や仕入れの代金、アルバイトへの給料に借りたお金の返済といった出費はすべて自己負担です。開業資金を調達するときは、店舗の運転資金と生活費なども含めた金額を用意できるように予算を考えましょう。
飲食店の開業資金を用意する一番基本の方法は、金融機関からの融資です。ただ、資金調達の方法を複数知っていると、その分多くの開業資金を用意できるため、ここでは調達方法を3つご紹介します。
一番おすすめの資金調達方法は、「日本政策金融公庫」という国の機関から融資を受けることです。日本政策金融公庫は中小企業支援を行っている公的機関なので、経営プランさえしっかりしていれば、初めて飲食店を開業する人でも低金利でまとまったお金を借りられます(日本政策金融公庫の詳細はこちら)。
なお、銀行からも融資は受けられますが、民間の金融機関は審査が非常に厳しいです。1店舗目の経営を成功させている、信託銀行などを長年利用していて信用があるといった人でないと、初回の開業資金を融資してもらうのは難しいでしょう。
安全性という意味では、知り合いからお金を出してもらうのもおすすめです。ただし、ある程度のお金を集めるためには人望が必要ですし、開業後にお金を出した人が経営について口を出してくる場合もあります。
万が一飲食店経営に失敗した場合、家族や知り合いとの仲が悪くなるリスクもあるため、知り合いにお金を出してもらう場合は慎重に開業準備を進めましょう。
クラウドファンディングのシステムを使って、内装工事やテナントの確保に必要な資金を集めるという方法もあります。一定期間の食べ放題プランを提供するなど、魅力的な出資のリターンを用意できればまとまった予算を確保できるでしょう。
先立つものがないと、理想のテナントや内装工事、什器は入手できません。「その場所で食べる」ことも飲食店が提供する価値の1つなので、万全の状態で開業できるように開業資金の調達に力を入れましょう。