いまコラボがアツい?飲食店のコラボ企画とはどのようなことをするのか、コラボが成功する秘訣を解説します。
飲食店のコラボ企画とは、飲食店が他のブランド、企業、アーティスト、キャラクター、または他の飲食店と協力して、特別なメニューやプロモーションを展開する取り組みを指します。このようなコラボレーションは、双方の強みや個性を活かして、新たな顧客層を獲得したり、既存の顧客に新しい体験を提供したりすることを目的としています。
コラボはコラボレーションの略で、協力や共同作業といった意味があります。一般的に、2つ以上の企業間において商品開発や販促活動をおこないます。
近年、消費者ニーズに応えられるマーケティング手法として注目を集めています。こうした企業同士のコラボによって生まれる相乗効果によって、お互いに新規顧客やファンを増やすと同時にSNSなどのメディアで拡散されることで人気を獲得していきます。
有名なファッションブランドや化粧品ブランドとコラボし、限定のフードやドリンクメニューを提供することがあります。
人気のアニメやゲームキャラクターとコラボして、そのキャラクターをテーマにしたメニューやグッズを販売する企画です。
まったく関係のなさそうな業種同士がコラボレーションをするケースが見られるようになりました。飲食店が自動車メーカーやスポーツブランドとコラボして、店の内装を特別にしたり、限定イベントを開催したりすることがあります。
異なるジャンルの飲食店同士がコラボして、互いのメニューを組み合わせた特別な料理を提供することもあります。
このようなコラボ企画は、通常期間限定で行われることが多く、話題性を高め、集客効果を狙う狙いがあります。
飲食店がコラボをおこなうとおこるメリットをみていきましょう。
コラボレーションをおこなうことでお互いの新規顧客獲得への期待ができるでしょう。特に異業種間でのコラボでは、過去に接点がないことから競合業種と比較した際にインパクトが強く、意外性を感じてもらいやすくなります。つまり話題性を獲得するにはぴったりな手法といえるのです。近年はSNSなどのツールを利用する消費者によって拡散や発信を狙う方法も集客に効果的です。
自社開発だけでは見られなかった新たな視点やアイディアが共有されることで、枠組みにとらわれない商品やサービス展開を進められる可能性が高まります。
同業種間での差別化を図れるような新しいアイディアがコラボで多く生まれるのです。オリジナリティのある新しいものは話題性を呼び、それらに消費をする助けとなります。
コラボ相手が大企業であったり、ネームバリューなどによっては、自社にとって企業力や認知度のアップを期待することができます。さまざまなノウハウや宣伝手法を取り入れることが可能となるでしょう。結果、消費者へのアピールを幅広い方向性で実施できる機会となるのです。
実際に過去おこなわれたコラボの事例をみていきましょう。
人気アクションロールプレイングゲーム「原神」× スシロー全国で、2024年2月21日〜3月24日までコラボキャンペーン「回転の宴」が開催されました。
数量限定のコラボメニューが提供される他、オリジナルすし皿セットの抽選に参加できる限定イラストカード付きセット、ネット注文限定のグッズ付きセットなども登場しコラボ初日から大盛況となり、コラボメニューの売り切れも続出したようです。
JOURNAL STANDARD(ジャーナルスタンダード)と渋谷にある老舗中華料理店「兆楽」のコラボTシャツやUNITED ARROWS(ユナイテッドアローズ)とMOS BURGER(モスバーガー)のコラボTシャツなども話題となりました。個性的なデザインなどで両者のファンにSNSによってシェアされ拡散されました。
2021年11月には、居酒屋鳥貴族と串カツ田中によるコラボがありました。商品開発チームを相互に入れ替えてコラボメニューを開発するという企画によってお互いの新メニューを考案し、提供するといった内容です。Xによる両社のアカウントフォローでプレゼントキャンペーンの実施をおこなうことで、ユーザーを巻き込む展開となりました。
海鮮居酒屋などの飲食事業を行う株式会社MUGENは、フードロスの削減に着目し、仕入先となる豊洲市場にて、せりで売れ残った魚や商品として規格外の魚などを対象として、自店舗の「もったいない プロジェクト 魚治」で提供しています。
このように飲食店はさまざまなコラボをおこなうことが可能であり、話題となることが多くみられます。
飲食店のコラボ企画が成功するためには、以下のような要素や戦略が重要です。
コラボする相手のブランドやキャラクターが、自店のターゲット層と重なることが成功の鍵です。相性が良ければ、両方の顧客層が興味を持ちやすくなります。
価値観やテーマが一致していると、自然なコラボレーションが可能で、両者のブランドイメージを向上させます。
コラボならではの特別なメニューやグッズを提供することで、話題性を高め、来店を促します。限定性があると、希少性が高まり顧客の興味を引きやすくなります。
ビジュアルが魅力的でSNSでシェアされやすいメニューやデザインを取り入れることも重要です。これにより、自然なプロモーション効果が期待できます。
コラボ内容をSNSで積極的に発信したり、インフルエンサーを起用して広めてもらったりすることで、多くの人にリーチできます。
コラボ開始前に、少しずつ情報を公開して興味を引き、期待感を高めることで、初日の集客を最大化します。
コラボ期間中に店内の装飾やBGMを変えるなど、特別な雰囲気を演出することで、来店した顧客に特別な体験を提供します。
限定商品や特別メニューにふさわしいサービスを提供することで、顧客満足度を高め、リピート来店を促します。
コラボ企画にかかるコストをしっかりと計算し、それに見合った価格設定を行うことで、利益を確保します。
限定メニューや商品は、供給不足や余剰を防ぐために、適切な需要予測と在庫管理が必要です。
これらのポイントを押さえることで、飲食店のコラボ企画は成功しやすくなるといえるでしょう。
コラボによって飲食店の集客に高い効果が期待されるだけでなく、コラボ相手によっては知名度をあげることもできます。話題性のあるコラボをおこなうためにもSNSを活用し、トレンドをチェックすることをおすすめします。