おにぎり屋を開業するためには、次の2つの条件をクリアする必要があります。
「食品衛生責任者になるにはどうしたらいいか」という点についてですが、まず、調理師・栄養士・製菓衛生師などの資格を有している人なら無条件で食品衛生責任者になれます。また、調理師などの資格を有していない人も、所定の1日講習を受けることで食品衛生責任者になれるため、それほどハードルは高くありません。
おにぎり屋の開業に必要な資金は、少なくとも数百万、場合によっては1,000万円以上となるケースもあります。
おにぎり屋の開業資金を大きく左右するのは、外装・内装工事費用や設備費用です。ここにどれだけの費用をかけるかで、必要な開業資金も大きく異なります。
「おにぎり屋らしい雰囲気をとことん出したい」など、外装・内装工事にこだわればこだわるほどその費用はかさみます。厨房機器や備品などの設備費用も、新品でフルセットを揃えようと考えるとそれだけで数百万円かかってきます。
おにぎり屋の開業資金をなるべく抑えるためには、まず、外装・内装工事の「こだわりどころ」は、ポイントをしぼり、工事費用を安く抑えましょう。
厨房機器や備品などの設備に関しては、いきなりフルセットを用意するのではなく、最低限必要なものをとりあえず用意し、可能であれば状態のいい中古のものも利用しましょう。そういった工夫をすれば、100万円以内に抑えることも不可能ではありません。
ただし、このような工夫をして出費を抑えたとしても、ほかに店舗の保証金などもかかってきます。
さらに、当面の運転資金(目安として半年程度)を用意しておくことも必要です。
どれだけ安く抑えようとしても、トータルではやはり数百万円の開業資金が必要でしょう。気軽に用意できる金額で開業できるわけではないことを理解しておく必要があります。
おにぎり屋を開業するまでの大まかな流れは以下のとおりです。
どんなおにぎり屋にしたいのか(メニュー、立地、店の雰囲気、想定する客層、売り上げなど)、コンセプトをしっかりと考える
物件探しをする。ネット上の情報だけで決めるのではなく、現地に足を運んで物件周辺の雰囲気や人の流れなどもチェックし、慎重に決める
おにぎりメニューの決定、仕入れ先探し
店舗の工事、厨房機器・備品などの準備
人を雇う場合は開業前から採用を始め、開店までにしっかりと研修をする
開業日が迫ってきたら、チラシ配布やインターネットでの宣伝。少しでもおにぎり屋を知ってもらうようにする
いよいよ開業
開業までのこれらの流れをすべてクリアするまでには短くとも数ヵ月、場合によっては半年以上かかることもあります。その間の生活のことも考えた準備をしておきましょう。
おにぎり屋は一般的な飲食店と比べると手軽に開業できるイメージがありますが、それでも当面の運転資金なども含めて考えると数百万円の開業資金が必要です。
くれぐれも慎重に準備しましょう。
自分ならではのおにぎり屋のコンセプトをしっかりと考えたうえで、物件探しやメニュー決めなど行います。外装・内装工事はすべてにこだわりすぎるのではなく必要なポイントに注力します。中古設備の利用も考えるなどして開業資金を効率的に抑えるなど、準備万端かつ金銭的負担の軽い状態で開業できるようにしていきましょう。